お香といえば沈香、白檀が定番だと思います。
現に古来から沈香と白檀は香として嗜まれてきた歴史があります。
一番記録で古いのは、お釈迦さんが、
入滅される際に、白檀が焚かれたというものです。
(約2500年前。)
日本だと、沈香木が流れ着いたという話しが古くからあります。
それぐらい前から沈香と白檀は存在し、
現代でも焚かれていたりします。
あの頃も今も同じ香りを嗅いでいる。
そう思うと歴史のスケールにロマンを感じたりします。
現代でも、沈香や白檀は人気があり、
よく巷で販売されていたりします。
安いのやら高いのやら。
では、その陳列されている、
市販の沈香や白檀(サンダルウッド)は、本物の香りなのか?
ということなのですが、
結論から言うと、約90%は偽物です。
偽物というと語弊があるかもしれませんが、
白檀や沈香に似せた香りが多い。
もしくは香りを誇張してイジったものが多い。
ということです。
特に沈香はそうですね。
なぜ偽物かどうかがわかるかと言うと、
嗅げばわかるからです。
全然違うと。
なので、巷でよく白檀(サンダルウッド)の香り
ってこれだよね。って思われているものは、
ほぼ偽物の香りと思ってもらってもいいでしょう。
本来の白檀や沈香の香りではありません。
お香に精通されている方なら、
よくわかることだと思います。
なので、巷で売られている、
沈香や白檀の香りはほぼフェイクだと
思ってもらえればと思います。
そのフェイクの香りが本物だと
思ってオーダー依頼される方が
たまにいらっしゃいますが、
そのたびに、今話したような内容をお伝えしています。
フェイクのものと本来の香りは違いますからね。
香りの認識がズレてしまっては、
オーダーメイドを作るうえで齟齬が生まれてしまいます。
本当の白檀や沈香の香りはどこで嗅げるのか?
それは簡単で、老舗のお香屋さんに行って下さい。
昔からやられているお香屋さんです。
そこで高級線香のコーナーがあるので、
(贈答品コーナーではない。箱代が高いだけがあるから。)
そこの値段が高いお香を試し焚きしてもらって下さい。
お香屋さんなら、どこでも試し焚き
してもらうことが可能なので。
「高い線香だから・・・」とビビらずに
お願いしてみて下さい。
普通に焚いてもらえるので。
値段的には内容量もあるので、
一概には言えませんが、6000円以上
のものなら、ほぼ香木が入っていると言ってもいいと思います。
それ以下の2000円~3000円代は、若干怪しい。
1000円代は、ほぼ入ってないというか、
香りが影響するほどの量は入ってないと言えるでしょう。
それぐらい値段とお香の質は影響しています。
で、より白檀や沈香の香りを
しっかり確かめたい場合は、
香木を焚いてもらうのが一番いいです。
お店にあればいいですが、
無ければ焼香はありますので、
それの高いやつで白檀や沈香のものを選ぶといいと思います。
まとめとなぜ偽物が多いのか?
以上が本物の白檀や沈香の香りの確かめ方でした。
本来の白檀や沈香の香りを知ってしまうと、
今まで焚いていた巷のお香は何だったんだ?
と思うほどになります。
それぐらい違いがありますから。
ただ勘違いしてほしくないのですが、
偽物だから悪いということを言うわけではありません。
偽物の白檀(サンダルウッド)や沈香の香りを
オマージュしたものも良い香りのものは、世の中に沢山あります。
それが支持されて人気なわけですから、
それは否定しません。
ただ、その巷の香りが本物だと
思っている人が多いので、今回ここで話してみました。
巷でなぜ偽物の香りが多いのか?
というと、ものによって製品化で
難しい部分もありますが、ほとんどはコストです。
本物の白檀(サンダルウッド)や沈香を使うと、
コストがかなりかかります。
しかも一般の皆さんが「良い香り」と
認知してもらうレベルまでしようとすると余計に。
本物の白檀や沈香の香りは、
巷の香り物と比べると、弱くて繊細で優しい感じです。
もしそれを一般の人が嗅いだら、
「香りが弱い」「持続性がない」
と思われると思います。
そうなると商品としては売れない。
なので、巷では香りのインパクトがあって、
コストが安価なものが選ばれやすいということですね。
(イメージはファーストフードの感覚)
そっちの方が売れますから、
商売的には間違っていません。
以上がなぜ巷で偽物の
白檀や沈香の香りが、多のか?の理由でした。
企業にも企業なりの理由があるということです。
なので、今回の話しは、
良い悪いという話しではなく、
両方を知ってその時に納得したものを
選びましょうということです。
ちゃんと両方知っていれば、
変に騙されることもなく、
理解して使用することができると思うので。
ぜひ参考にされて下さい。
合掌